RAM2(2ピストンシリンダー)のO/H
投稿者 :元さん on
今回は弊社リース機のRAM2(2ピストンシリンダー)のO/Hです。
現行型の初期ロット、、、微妙に仕様が違うので、ついでに加工。
分解前の写真を撮り忘れました。。。
シリンダー部はキレイですねー
同型の写真です。後に記述しますが、、、メタルキャップに穴が2ヵ所しか空いてないんです。しかもドーナツ状のシールプレートも無い。2ヵ所の穴にピンスパナを掛けて廻す仕様なのですが、、、錆びたら廻らないので改良しました。これが現行仕様です。
ピストンとメタルキャップです。
奥左側の黒いメタルキャップは新品です。
と言うのも、前述の通りピンスパナでは太刀打ちできず
メタルキャップに現行と同じ穴、ネジを立てて廻したのですが全く動かず無理。。。結局、ピストン残しで削り取りました。右奥のメタルキャップの上に載ってるのは専用の治具です。こちらのメタルキャップは動いて外せたので再使用します。
こちらはピストンです。
頭頂部から15mm程、研磨加工して精度1/1000以下に仕上げてます。
10年近く使ってますので、、、流石に座屈して頭頂部側がラッパの先端の様に0.2mmくらい太ってました。潰れて太った部分を研磨した訳です。
ピストン下部にテフロン製バックアップリング(高額の為、再使用)とOリング新品を組込み、挿入準備します。
準備したピストンをシリンダーの中へ挿入します。
精度1/1000ですから、真芯で打ち込まないと入りませんし下手に入れると傷が付いてしまいます。この修理は、弊社、私に、お任せください。
続いてメタルキャップ内側にもOリング、バックアップリング、ダストシールアウターOリングを組んで、ねじ込み準備します。
組んだメタルキャップを専用治具を使いながらねじ込んでいきます。
シリンダー側めネジ部とメタルキャップ側おネジ部にグリスを塗布します。
錆止め、水侵入などを防ぐ目的で、後のO/Hをし易くする為です。
メタルキャップをねじ込んだ後に、パイプ類、取っ手などを取付はみ出た余分なグリスは清掃します。
続いて、シリンダーとメタルキャップのネジ隙間部に金属シール液体パッキンを塗布します。
奥に見えるのがドーナツ型シールプレートです。
金属シール液体パッキンの上にシールプレートを乗せて
隙間を無くし、極低頭ネジで固定します。ネジ部には緩み止めのロックタイトを塗布。
続いてピストンヘッドを組んでいく為に準備します。
ネジ部にシールテープを巻いて緩み止めを施します。
パワーラムに接続し、圧力が掛からい様に数十回ストロークさせます。
これはエア抜き作業です。
その後、最大圧力の150Mpaまで圧力を掛け
漏れ&保持テストを行います。最大圧力テストも数十回行います。
圧力が掛かった状態(ピストンが回らない様に)で、
準備したピストンヘッドをパイレンを使ってねじ込んでいきます。写真に写ってませんがピストンストローク分は傷つき防止の為、ガムテープを巻きます。
パイレンで傷ついた部分をヤスリしてキレイに仕上げます。
これで、圧力テストも保持テストも終わってますから作業終了。
完成です。。。また稼いできてねー